『禅とジブリ』 鈴木敏夫 著 淡交社
京都市京セラ美術館が、2026年度の展覧会ラインアップを発表した。
注目は、「禅とジブリ展」(10⽉3⽇〜12⽉6⽇)、「スタジオジブリ企画制作 ⽩隠展 (仮)」(12⽉17⽇〜2027年1⽉11⽇)という、「ジブリ」を冠したふたつの展覧会。ともに会場は同館の新館 東⼭キューブとなる。

これらの展覧会について詳細は発表されていないが、スタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫は、2018年に同タイトルの著書『禅とジブリ』を刊行している。禅僧との対談を通して『もののけ姫』『火垂るの墓』などジブリの名作から、死生観や人生哲学などを禅的に読みとき、宮崎駿・高畑勲両監督との映画制作の経験に照らして禅を語った本書。
展覧会はどのような内容になるのか、続報を楽しみに待ちたい。
このほか、今回発表された同館の展覧会を紹介したい。
染織芸術のパイオニア、山鹿清華の40年ぶりの回顧展。デザインから素材の選択、制作までを作家が一貫して行う「手織錦」という染織美術作品を生み出し、祇園祭のタペストリー、建築家・村野藤吾との協働による空間装飾など、知られざる作家の軌跡を代表作と資料で辿る。

本展は、⽇本における抽象彫刻のパイオニアである堀内正和(1911〜2001)と、パリを拠点に幾何学形態を探求するラファエル・ザルカ(1977〜)の創作の深奥に迫り、「思考する彫刻家」という共通項から、国や時代を超えたふたりの知的営為を読み解くもの。展⽰では、完成したかたちだけでなく、スケッチ、ノート、模型といった貴重な資料を公開し、いかにして幾何学的な形態が論理的思考から導かれるのか、その⽣成プロセスを模型や資料を通じて可視化する。
美術館のリニューアルを機に新設されたスペース「ザ・トライアングル」(北⻄エントランス地下1階・観覧料無料)は、新進作家の育成・⽀援の機会を創出するとともに、市⺠や観光客など来館者が気軽に現代美術に触れる場を提供するスペース。2026年度は、倉敷安耶(5⽉30⽇〜8⽉30⽇)、松延総司(9⽉12⽇〜12⽉20⽇)、藤野裕美⼦(2027年1⽉15⽇〜4月18日)の展示が行われる。
そのほか、春から夏にかけては以下の展覧会予定がすでに発表されている。
「⼤どろぼうの家」(4⽉11⽇〜6⽉14⽇、本館 北回廊 2F)
「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2026」(4⽉18⽇〜5⽉17⽇、本館 南回廊 2F)
「テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた 90s 英国アート」(6⽉3⽇〜9⽉6⽇、新館 東⼭キューブ)
「現代の染表現 1991〜2025 ―染・清流展 25 回の軌跡─」(7⽉7⽇〜20⽇、本館 北回廊 2F)
「浮世絵スーパークリエイター 歌川国芳展」(7月18⽇〜9⽉23⽇、本館 北回廊 1F)