公開日:2026年1月27日

高木由利子の写真展、 Bunkamuraザ・ミュージアム移転前最後の展示として開催

写真家・高木由利子の展示が、移転を控えるBunkamuraザ・ミュージアムの現展示室で開催される

高木由利子 India, 2004 © Yuriko Takagi

渋谷ファッションウィークとともに展開される、移転前最後のプロジェクト

複合文化施設Bunkamuraは、「渋谷ファッションウィーク」との共催により、3月10日から3月29日まで、Bunkamuraザ・ミュージアムにて「高木由利子 写真展 Threads of Beauty 1995–2025 ― 時をまとい、風をまとう。」を開催する。入場は無料。

高木由利子 India, 2004 © Yuriko Takagi

会場となるBunkamuraザ・ミュージアムは、「Shibuya Upper West Project」(2029年度竣工予定)に伴い新施設への拡大移転を控えており、本展が現展示室における最後の展覧会となる。1989年の開館以来、多くの文化・芸術を発信してきたBunkamuraは、2023年4月より一部施設を除き休館中であるが、その期間を新たな挑戦の機会ととらえ、渋谷の街を舞台に文化発信を継続してきた。2024年以降は、休館中の館内空間を活用したアートインスタレーションを渋谷ファッションウィークの一環として展開し、注目を集めている。

3回目となる今回は、KYOTOGRAPHIE 2023での展示やクリスチャン・ディオールとの協働でも知られる写真家・高木由利子による《Threads of Beauty》シリーズに焦点を当てる。会場構成は、場所の記憶を掘り起こし未来へとつなぐ建築家・田根剛(ATTA – Atelier Tsuyoshi Tane Architects)が手がけ、「ファッションとは何か」という問いを、ザ・ミュージアムという空間においてあらためて見つめ直す試みとなる。

高木由利子 Colombia, 2016 © Yuriko Takagi
高木由利子 Peru, 2003 © Yuriko Takagi

高木由利子が30年にわたり問い続けてきた「ファッションとは何か」

《Threads of Beauty》は、高木由利子が30年にわたり世界各地を巡り、伝統的な衣服をまとって生きる人々の日常を撮影してきた長期プロジェクトだ。本展では、その集大成のなかから100点以上の作品を精選して展示する。高木はファッションデザイナーとしてのキャリアを経て写真家へと転身し、風景やヌード、ファッションブランドとの協働など多様な表現を展開してきたが、本シリーズは衣服や身体を通して「自然界の一部としての人の存在」を見つめ続けてきた活動の根幹をなすものだ。世界各地で日常の場から姿を消しつつある伝統服の現状を、変化の一形態として受け止めつつも、被写体となった人々の揺るぎない「格好良さ」への強い共感が、写真の原動力となっている。その眼差しは、アイデンティティとは何か、装いが人にとって持つ意味とは何かという、時代や場所を超えた問いへとつながっていく。約40年にわたりアートとの出会いを紡いできた現展示室での最後の展覧会として、本展は記憶と未来を結ぶ重要な節目となるだろう。

© Shinnosuke Miyachi

Art Beat News

Art Beat News

Art Beat Newsでは、アート・デザインにまつわる国内外の重要なニュースをお伝えしていきます。