「Myth Makers」展(2022〜23年、Tai Kwun 香港)より、アン・サマットの作品展示風景
東京都現代美術館 で2026年度に開催される展覧会スケジュールの第1弾が公開された。来年度は、絵本『はらぺこあおむし』で知られるエリック・カールから、1960年代にニューヨークで展開されたコンセプチュアル・アートの中心人物ハンス・ハーケまで、多彩な顔ぶれの揃うラインアップとなりそうだ。
アメリカを代表する絵本作家エリック・カールの回顧展。ページごとに紙のサイズが変わり、あおむしの食べた跡が穴で表現されている絵本『はらぺこあおむし』は、現在でも世界中の子供たちに愛されている。本展は『はらぺこあおむし』日本語版50周年を記念した、米国・マサチューセッツ州にあるエリック・カール絵本美術館との共催となる。詳細はニュースをチェック。
彫刻からレリーフ、シャンデリア、建築の仕事まで、多彩な分野で活躍した多田美波の、東京では35年ぶりとなる個展。多田は高度経済成長期に生まれた工業素材や技術を芸術表現へ取り入れた先駆者であり、近年は国内外でその評価が高まっている。本展では初期の絵画作品から、光の反射や透過を取り入れた代表的な彫刻、建築空間のための造形作品までを、関連資料とともに紹介する。

日本と台湾における近代の受容と発展を、美術、映画、文芸、音楽など多様な芸術文化を切り口に再考する展覧会。映画監督・黄亜歴(ホアン・ヤーリー)は映画『日曜日の散歩者』で、日本統治下の1930年代台湾で結成されたモダニズム詩社「風車詩社」の文化的交流や葛藤を斬新な手法で描いた。本展は、その実験的な映画言語を反映した空間で、時代や地域、ジャンルを越えて表現を共鳴させることで、現代の視点から近代を見つめ直す。

1960年代のニューヨークで展開されたコンセプチュアル・アートの中心人物であるハンス・ハーケのアジアにおける初の大規模回顧展。環境問題から政治的・企業的権力への追及まで、歴史的な作品やプロジェクトを幅広く紹介し、ハーケの実践とその現代における意義を包括的に提示する。

性的マイノリティ(LGBTQ+)を含めたすべての人々の共存と平等の実現に貢献することをミッションに、作品収蔵や展示活動等を行うサンプライド財団。同財団と連携して開催される本展は、ジェンダーとセクシュアリティに関する問いをテーマに、収蔵作品、作家からの借用作品ならびに委嘱作品で構成される国際グループ展となる。

MOTアニュアルは、多様な文化や表現が交差する東京を拠点に、現代アートのいち側面を切り取り、問いや議論の契機を生むグループ展。2026年度は個人や社会の記憶を呼応させるパフォーマンスに焦点を当て、現代アート、舞台芸術、実験音楽を横断する若手アーティストたちの多彩な試みを紹介する。